外壁のひび割れは放置すると危険!ひび割れが起こる原因とメンテナンス方法
2023/06/03
家の外壁は雨風や太陽光にさらされ、常に外気に接していますので劣化や損傷はやむをえません。
よく発生する現象のひとつが外壁のひび割れです。窯業系サイディングやモルタル外壁、ALC外壁、コンクリート外壁など、ほとんどの外壁素材でひび割れが発生する可能性があります。
ひび割れが起こる原因とメンテナンス方法、ひび割れを放置するとどうなるのか、解説します。
外壁のひび割れとは
外壁のひび割れとは、外壁面にできるひび割れのことで、クラックともいわれます。
外壁のひび割れであるクラックは、表面に細くラインが入っている表面クラックと、割れが大きめで奥へ深く入っている構造クラックとの2種類があります。
表面クラックは割れ幅が0.3mm以下の細いクラックで、髪の毛のように見えることからヘアクラックともいわれます。窯業系サイディングやモルタル外壁、コンクリート外壁にみられるひび割れです。外壁の塗装や施工をしてから比較的短期間でも発生することがあります。しかし、建物の柱やコンクリートの鉄筋など構造内部にまで影響するひび割れではないため、ただちに補修や修繕を必要とするとまではいえません。
構造クラックも窯業系サイディングやモルタル外壁、コンクリート外壁にみられるひび割れで、ひび割れの幅も大きく、割れが奥まで入っている状態です。外壁の内部まで割れが到達している可能性が高く、建物の柱やコンクリート内部の鉄筋にまで影響する可能性があります。見た目でもひび割れが大きいほど危険度・緊急度は高くなると言っていいでしょう。
現在よく使われている外壁材の中では、ガルバリウム鋼板などの金属板金系の外壁材ではひび割れが起こることがありません。ガルバリウム鋼板の外壁は薄い板に塗装したもので出来ているため、ひび割れがすることはないのですが、外部からの飛来物や衝撃などで凹んだり穴が開いたり、経年によって塗装が劣化してサビが発生することがあります。
ひび割れが起こる原因について
外壁のひび割れ、クラックの原因ですが、外壁材や塗装の特性、経年劣化や施工の問題、さらに地震の振動や家のひずみ、歪みなど、発生原因はさまざまです。外壁のひび割れ(表面クラックと構造クラック)の起こる原因を解説していきます。
・乾燥によるひび割れ
コンクリート外壁やモルタル外壁では、水分を混交した素材で作られていますので、乾燥して水分が蒸発することでわずかな収縮が起こり、表面にひび割れを起こします。この場合のひび割れは浅い表面クラックで、内部までは影響がないケースがほとんどです。コンクリート外壁やモルタル外壁ではどこでも起こり得るパターンです。
・経年劣化
外壁の表面には塗装がされていますので、薄く塗られた塗膜が劣化することでひび割れが起こることがあります。
外壁の塗装は防水のため常に雨などの水分から壁を守り、同時に太陽光や紫外線を浴び続けていますので劣化しやすく、はじめは一定の収縮性がありますが劣化によって収縮性と耐久性が減少することでひび割れが起こりやすくなります。このケースでも浅めのひび割れが多くみられます。
・施工の問題(工事の時点での業者の施工方法)
外壁を塗装する際に適切な方法で施工されなかったケースでは、ひび割れが起こることがあります。通常は塗装の工程で下塗り、中塗り、上塗り、という3段階の工程で進めることが多いのですが、たとえば施工時に塗料の乾燥時間が短かったり、それぞれの工程に合った性質の塗料が使用されていなかったりすると起こることがあります。乾燥時間については季節や天気や湿度によっても適した時間は変化しますし、同じ日本国内でもエリアによって風土が変わります。
もし使用されている塗料の耐久年数より早くひび割れが起きてしまったケースでは、このように工事業者の施工に問題があった可能性があります。
・建物自体に問題があるケース
建物にひずみや歪み、傾きなどが発生すると、その影響で外壁も歪みが出てひび割れが起こることがあります。建物にひずみや歪みが発生する原因は、沈下や地震の揺れがあります。沈下は地盤が弱いケースで一方だけが沈んでいくことで建物に傾きが起こりますし、地震では揺れの力で建物が捻られたりして歪みやひずみが起こります。
建物が水平や垂直でなくなると、それに応じて外壁も動かされますので、どこかに無理がかかり、結果的にひび割れが起こります。
この場合は表面クラックとは違い、深く亀裂が入る構造クラックになります。
また、これに近いひび割れで起こりやすいのが、窓や扉の周辺に入るひび割れです。特に窓の4隅のコーナーには斜めにひび割れが入ることがあります。これらの部分は建物にかかるひずみや揺れの影響を受けやすいのでひび割れが起こりやすい位置になります。
さらに窓の周辺は外壁にあたった雨が流れ落ちるときに通り道になりやすいので雨量が多く、ひび割れから雨が浸入する量も増えることになるため、内部まで雨が入り込み腐食させたり雨漏りしたりしやすくなってしまいます。
このように建物自体に問題がありひび割れが起こるケースでは亀裂も大きく広がりやすく、深く入ることが多い構造クラックになりますので、建物に直接被害を与えるひび割れになります。
外壁のひび割れのメンテナンス方法について
外壁のひび割れに対するメンテナンスの方法にはいくつかのパターンがあります。
軽度のひび割れから重度のひび割れまで、そのメンテナンス方法をみていきます。
軽度のひび割れ(表面クラック程度)
表面の塗装に入った亀裂幅が0.3ミリに満たないほどの軽度のひび割れであれば、比較的簡単なメンテナンスで済みます。外壁材によって向き不向きがありますが、以下は一般的なメンテナンス方法としてご紹介します。
伸縮性のある弾性塗料ならそのまま塗装しても問題ありません。ひび割れ部分を上から補修することももちろん可能です。
手の届く範囲であれば、ホームセンターなどでも購入できるコーキング材でひび割れ部分を塞ぐように埋めていくこともできます。
重度のひび割れ(構造クラック程度)
大きめのひび割れで、建物の構造に影響するほどのものであれば、適切な判断の上でメンテナンスをする必要があります。この場合は専門的な業者に相談することをおススメします。
補修をするのであれば、外壁材によってコーキング材やモルタル、または樹脂などを充填してひび割れを埋めることになります。
ただしひび割れ内部の清掃からスタートするなど適切な手順が必要になりますので、施工は専門業者に任せた方がいいです。
ひび割れが起きた原因によっては、建物の構造自体に問題があることがあります。補修や全面的な塗装工事をしたとしても、またすぐにひび割れが起こることになりかねませんので注意が必要です。
外壁のひび割れを放置するとどうなる?
外壁のひび割れには軽度の表面クラックと重度の構造クラックがあることをみてきましたが、特に重度のひび割れを放置するとどうなるでしょうか。
放置しておくと、ひび割れから浸入した雨などによって内部の柱や壁などを腐食させ、構造に悪影響があります。さらに繰り返し雨漏りの原因になっていきます。つまり建物の寿命に直接かかわる影響を受けてしまうことになります。
コンクリート造りであれば、内部の鉄筋が錆びる原因となり、強度や耐久性が著しく落ちるのはもちろん、コンクリートが剥離して落下することもあります。
外壁のひび割れが起きたときは、まず原因をはっきりした上で、適切で早めのメンテナンスを行うことがポイントです。
さいごに
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