外壁塗装の付帯部とは?付帯部の重要性について解説
2023/12/28
外壁塗装を行う際には、塗装業者に見積もりを依頼します。この見積もりには、付帯部という記載がある場合があります。
ただ、この付帯部は何なのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。また、外壁と同時に付帯部を塗装する必要性についても疑問に思うかもしれません。
この付帯部は外壁塗装と同時に行うのが一般的です。
この記事では、付帯部の概要と重要性について解説します。
付帯部とは?
そもそも付帯部が何なのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
付帯部とは、外壁と屋根を除いた家に付随する個所を指しています。具体的には雨樋・幕板・雨戸・戸袋・笠木などのことを指しています。
基本的には、付帯部も定期的な塗装が必要です。ただ、付帯部には塗装の必要がないものや、塗装しなくてもいいものもあります。
付帯部の重要性について
屋根や外壁の役割は、雨水を防いだり、外気温・騒音の遮断など、快適に過ごすために重要なものがあります。
ただし、屋根や外壁だけでは快適な住環境を維持することは難しいため、付帯部が必要になります。
屋根や外壁に「付帯部」という細かいパーツを設置することで、屋根・外壁では対処しきれないトラブルを解消しながら、屋根・外壁の役割を果たせるようにするためのサポートをしています。
そのため、付帯部は外壁や屋根と同様に重要なパーツです。
外壁と一緒に付帯部を塗装する理由
一般的には、外壁を塗装するタイミングで付帯部も塗装します。
ただ、外壁塗装と同時にする必要性や、付帯部だけ必要なときに塗装すればいいのでは?と思う方がいるかもしれません。
ただ、付帯部を外壁塗装と同時に行うには、以下の理由があります。
付帯部の塗装を別のタイミングにすると費用がかかる
外壁塗装をする際には、足場を組む必要があります。そして、この足場は付帯部を塗装する際にも必要です。
そのため、外壁塗装と付帯部の塗装を別のタイミングにすると、毎回足場代がかかってしまいます。
これを同時に行うことで、足場代は1回分で済みます。
足場代は数十万円程度かかるため、できるだけ回数は減らしたいものです。
また、足場代以外にも同時に行うことで作業を効率化できるため、人件費を抑えることもできます。
必要な費用については、さまざまな要素があるため一概には言えませんが、外壁と付帯部を同じタイミングで塗装をした方が、費用が抑えられる傾向にあります。
外壁だけ塗装すると付帯部の傷みや汚れが目立つ
もし外壁だけを塗装して、付帯部を塗装しない場合は、外壁がきれいになったこともあり、付帯部の傷みや汚れが目立ってしまいます。
付帯部の傷みや汚れがひどくなると、他の部分の外観とのコントラストが大きくなり、付帯部が悪い意味で引き立ってしまいます。
そのため、外壁と付帯部は同じタイミングで塗装するようにしましょう。
付帯部を改めて塗装しようとする人が少ない
塗装する際には、時間や手間が必要です。
まず塗装業者に依頼して点検をしてもらい、見積もりを出してもらってから、色選びなどの打ち合わせを行い、スケジュールを調整します。さらに、工事期間中は窓を開けられないなどの制限もあります。
このように、塗装には多くの手間が必要です。そのため、付帯部の塗装のためだけに改めて塗装を依頼するという人が少ないのが現状です。
ただし、付帯部は塗装せずに放置していると、その機能が発揮できなくなるだけでなく、雨漏りの原因になることもあります。
そのため、付帯部の塗装を後回しにした放置したことが原因でトラブルが発生してしまった、というケースもあります。
そのため、付帯部については後回しにせずに、外観塗装と同じタイミングで塗装する方が良いことになります。
外壁塗装と一緒に塗装すべき付帯部
付帯部には、外観塗装と同時に塗装すべきものがあります。
ここでは、この付帯部について解説します。
雨樋
外壁塗装で外壁がきれいになると、雨樋の傷みや汚れがより目立ってしまいます。
そのため、雨樋は外壁塗装と同じタイミングで塗装します。
また、雨樋を塗装をすることで、耐久性を高める効果も期待できます。
ただし、雨樋にひび割れや欠損がある場合や、劣化が大きく進行している場合は、塗装では補修しきれないため、雨樋の交換が必要です。
▷参考サイト:雨樋に起こる不具合とその原因。放置すると起こる症状とは
幕板
幕板がひび割れや塗膜の膨れ・剥がれなどの劣化が起きると、幕板が原因で雨漏りが発生することがあります。
そのため、劣化が生じている場合は、外壁塗装と同じタイミングで塗装をして補修するようにしましょう。
また、外観の観点から考えても、外壁だけを塗装して幕板を塗装しない場合は、幕板の傷みや汚れが目立ってしまいます。
ただし、幕板が塗装で補修できないほど劣化が進行している場合は、幕板の交換を行うことがあります。
軒天
軒天にひび割れや塗膜の膨れ・剥がれ、カビや藻の発生などの劣化が起きている場合についても、外壁と同じタイミングで塗装をすることで補修します。
また、軒天を塗装する場合は、屋根も同じタイミングで塗装します。
ただ、軒天にシミが発生している場合は、塗装では補修できないことがあります。これは、シミの原因が雨漏りである可能性が高いためです。
もし雨漏りが原因でシミが発生している場合は、塗装ではなく、軒天や破風などの張り替えが必要になります。
破風・鼻隠し
破風・鼻隠しについても、外壁や屋根の塗装と同じタイミングで塗装するのが一般的です。
破風や鼻隠しは屋根の先端部にあるため、紫外線や雨風などの影響を受けやすいため、ひび割れや塗膜の膨れ・剥がれなどの劣化が進行しやすくなっています。
もし劣化が大きく進行してしまうと、雨漏りのリスクが高くなるため、多くの場合は外壁塗装・屋根塗装をするタイミングで破風・鼻隠しも塗装して補修します。
また、塗装で補修しきれないほど劣化が進行している場合は、交換を行なうことになります。
## 付帯部塗装を失敗しない方法
ここからは、付帯部の塗装で失敗しない方法を紹介します。
見積り
付帯部の塗装についても、見積りは重要です。
通常は外壁塗装などと合わせて付帯部の塗装を行うため、見積りに付帯部に関する記載があるかについて確認しましょう。
特に確認する必要があるのは以下のポイントです。
塗装箇所
見積りでは、付帯部の塗装箇所を確認しましょう。
例えば、「付帯部」「付帯部一式」という総称でしか記載されていない場合など、具体的にどの付帯部を塗装するか記載されていない場合は、実際には塗装してもらえなかったというトラブルになることもあります。
そのため、見積りに付帯部の塗装箇所が記載されていない場合は、塗装業者に確認するようにしましょう。
使用する塗料
付帯部の塗装では、使用する塗料の記載も確認しましょう。
具体的には、外壁塗装に使用する塗料とは別に、付帯部で使用する塗料が記載されているかを確認しましょう。
これは、塗料には対応する素材が決まっていて、多くの場合は外壁塗装で使用した塗料を付帯部塗装に使いまわすことができないためです。
例えば、窯業系サイディングの塗料で雨樋を塗装することはできません。
もし塗料の対応素材を無視して塗装してしまうと、早期に塗膜が剥がれるなどの不具合が生じてしまいます。
もし見積りに付帯部に使用する塗料について記載されていない場合は、塗装業者に確認するようにしましょう。
その際に、外壁に使用する塗料で付帯部も塗装すると返答があった場合は、その塗料が付帯部の素材にも対応しているのかについても確認が必要です。
また、塗料については、外壁に使用する塗料と同じ程度の耐用年数があるものを選ぶようにしましょう。これは、次回の塗装のタイミングを外壁と付帯部で同じ時期にするためです。
付帯部の塗装にかかる費用の内訳
付帯部の塗装にかかる費用の総額だけでなく、施工費や塗料費などの費用の内訳についても確認しましょう。
見積りに、付帯部塗装の総額しか記載がない場合は、何にどのぐらいの費用がかかるか業者に確認しましょう。
この理由としては、費用を総額にすることで、施主にわからないように塗料のランクを下げるなどの不当をして利益を得ようとする業者が存在するためです。
たいていの業者は信頼できますが、残念ながら悪徳業者も存在します。
このような業者に依頼してしまわないためにも、付帯部塗装については費用の内訳を確認することが必要です。
これ以外についても、少しでも疑問に思うことがあれば、塗装業者に確認をしてみてください。
その際に、はぐらかすような態度をとったり、曖昧な説明しかしない場合は、その塗装業者に依頼することはやめておいた方がいいかもしれません。
色選び
付帯部の塗装では、外壁と同様に色選びが重要です。
外壁と付帯部の色の相性がよくない場合は、全体として見た場合に残念な仕上がりになる場合もあります。
付帯部の色選びに失敗しないためには、以下のポイントに注意しましょう。
・外壁(もしくは屋根など)と同系統の色を選ぶ
・全く違う色(アクセントカラー)を選ぶ
この2つは、まったく逆のことを書いているように見えますが、どちらもよく使われる方法です。
どちらを選ぶかによって、住居の印象は大きく変わります。
そのため、外壁と付帯部の色の相性を確認する際には、カラーシミュレーションなどを活用してみましょう。
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▷外壁塗装の色選びのポイント!人気の色から失敗しないための注意点
まとめ
ここまで、外壁塗装の付帯部やその重要性などについて解説しました。
付帯部は屋根や外壁だけでは快適な住居を維持できない部分を補うために必要な部位です。
そのため、住居には多くの種類の付帯部が存在します。
付帯部は外壁塗装と同じタイミングで行うのが一般的で、別のタイミングで行うと費用が多く必要であったり、付帯部の劣化が目立ったりなどの問題があります。
そのため、外壁塗装と同じタイミングで忘れずに付帯部も塗装するようにしましょう。
また、業者に出してもらった見積りでは、付帯部の塗装について詳細に記載されているかも確認しましょう。